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2005年9月15日 (木)

正山小種

zheng_shan_xiao_zhong 中国紅茶 
 正山小種(野生)
 産地 福建省武夷山

 大紅袍を代表とする岩茶の産地、福建省武夷山で生産される紅茶です。
 ダージリンやセイロンのような西洋紅茶を好まれる方には、正山小種の名ではなくラプサンスーチョンといった方が通りがいいと思います。

 西洋紅茶の中にアールグレイと呼ばれる種類がありますが、これは入手の難しかったラプサンスーチョンを自分たちで作ろうとした結果、イタリア周辺を原産地とする香りの強い柑橘類ベルガモットを使い再現しようとしたものと考えられています。
 今でも上質なものは入手が難しいのでしょうが、大航海時代からイギリスでは人気の高いラプサンスーチョンは、現在でもアフタヌーンティーの一つとして楽しまれているようです。

 4番目の茶葉を使用し、製造の過程で松の薪を使って加熱するため、茶葉には松の香りが移っています。ラプサン・スーチョンのラプサンは武夷山を指し、スーチョンは4番目の葉っぱを指しています。

 茶葉を直接嗅ぐと松のスモーキーな香りが鼻を突き、これでお茶を入れて美味しいのだろうか?という思いがするのですが、茶葉に湯を注ぐと鼻を突く香りが大きく変化します。

 西洋紅茶や台湾系の発酵の低い烏龍茶に慣れた方には癖のある香りであることは間違いないのでしょうが、一煎目の香りは紅茶のもつ香りと混じり、スモーキーながらも甘さを感じる優しい香りと感じられます。今回入手した正山小種は”野生”の茶木から生産されているため、味・香りともに力強いようにも感じられます。その力強さが、松の香りと混ざり合い、優しい味と香りを醸し出しているように思います。
 二煎目以降は紅茶本来の味が弱まってくるため、香りが勝ってくるようになりますが、あくまで香りは柔らかく、まるで上質なベーコンを食べているときと同じように、”煙”の香りを楽しみながら飲むことが出来ます。
 3煎・4煎とのみ進むにつれ、味・香りともに弱くなって行きますが、弱くなっても香りは残っていますので、水色が無くなるまで長く飲むことが出来ます。

 臭いを吸着しやすい茶に、松の煙を吸い付けたお茶を作ってくれた中国の農家の方に、感謝です。

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